昨日(2018.9.15)より開催されている、Canonミラーレス一眼カメラ「EOS R」の体験会に行って来ました。
場所は品川のキャノンプラザSの上にあるキヤノン ホールSです。
お昼過ぎに会場入りしましが、意外とお客さんが少ない!ラッキー!と思ったら、人気の風景写真家「米 美知子 先生」のセミナー中という事で、お客さんの大半がセミナー開場に入ってしまっているようです。
いずれにしても、カメラを手に取るチャンスなので、早速EOS Rのハンズオンコーナーに並びました。
20分ほど列に並んでカメラにたどりつけました。
私が見せていただいたEOS Rには RF24-105mm F4L IS USM が装着されていました。EOS Rとのバランスも良く、最も人気の出そうなレンズです。
重量は700gと一眼レフ用の EF24-105mm F4L IS II USM(795g)よりも12%ほど軽量に、全長は10mmほど短くコンパクトになっています。思った程は小さくないんですね。
フォーカスリングの滑り止めに、Canonのミラーレス一眼Mシステムのイメージが残っています。
Canonがミラーレスを採用する理由は、コンパクトさより、ショートフランジバックにより増した、レンズ設計の自由度による画質の向上のようです。
写真は RF24-105mm F4L IS USM の断面図ですが、最後尾のレンズがマウント面まで来ており、ショートフランジバックと併せて、マウント面からセンサーまで、非常に短い距離しかありません。
一眼レフでは不可能だったこういった設計が、ミラーレスならば可能になる=設計の自由度が増す=より高性能なレンズ設計が可能になる=より高画質になる。
これが、Canonが今回ミラーレスを採用する一つの大きな理由のようです。
EOS R を特徴づける要素の一つに、新たに採用されたオペレーションの数々があげられると思います。
サブコマンドダイヤルの中心に据えられたMODEボタン、一眼レフでは露出モードダイヤル(又はボタン)があった左肩上面には、ON,OFFスイッチだけが配置されています。
背面にはこのカメラの先進的なオペレーションを象徴するマルチファンクションバーが存在感を放っています。
それぞれの機能は良く出来ていると感じました。しかし、これらのオペレーションによりカメラがトータルで使い易くなっているかは、実際にフィールドで使用してみないと分からないので、良し悪しはここでは明言を避けたいと思います。
一つ、凄く使い易い!と感じた機能は、ビューファインダーを覗いている時、モニターのタッチパネルを、フォーカスポイントの移動に使える機能です。
モニターを右手の親指でタッチするだけで、スピーディーにフォーカスポイントを行え、正直言って、十字キーよりもずっと使い易く感じました。
専用のグリップも併せて見せてもらいました。
装着によりほぼ正方形のカメラとなり、縦横でもほぼ同じ操作感で撮影出来ると思います。デザインもボディと統一されていて、綺麗です。
デザインはいいのですが、個人的には、ミラーレス一眼カメラにコンパクトさも求めるので、グリップを装着すると、ちょっと大きすぎるのでは?と感じました。
Canon EOS R は背面モニターにバリアングルモニターを採用。
好みの分かれるところですが、私はティルト液晶が好きです。主に動画撮影に使う為(動画は縦位置での撮影が無い)と、どうもレンズとファインダーの軸線が大きくズレるのが苦手です。
AFのスピードはモニター、ファインダーともに申し分なく感じました。勿論マウントアダプターを使用しても、違和感はほとんどありません。
個人的に一番感激したコーナーはここ!
-6EVまでのAF体験コーナーです。f1.2専用の機能で、ちょっといんちき臭いな、と思っていましたが(Canonさんすみません!)、実際に体験すると、f1.2のレンズを買ってでも使いたい機能だと感じました。
写真左の黒い箱の中にカメラが入っていて、キヤノンリモートを使って右のタブレットとモニターに画像を表示させているのですが、左の黒い箱の中はほとんど真っ暗です!
しばらく見ていると目が慣れてきてボンヤリと被写体の造花が見えて来るのですが、この条件で、ほぼ迷うことなくAFが駆動しているのには正直驚かされました。凄いです。
有名プロカメラマンによる、プリントが多数展示されていました。
画質を見るなら、実際のプリントを見るのが一番早いと思いますので、購入を検討しているなら、じっくりと鑑賞したいところです。
話題となっている超軽量の超望遠レンズ「EF400mm F2.8L IS III USM 」「EF600mm F4L IS III USM 」の2本も展示されていました。
旧モデルと比較出来るようにディスプレイされていましたが、持って見れば違いは一目瞭然です。軽い!
レンズ前方が軽量であるせいか、1kg以上の重量差を感じます。
こちらもカットモデルが展示してありましたが、レンズ前群がスカスカなのにはビックリしました。
素材による軽量化が一回りした感のある昨今、レンズの設計自体で軽量化をするというのは、SONYの400mm同様、今後のトレンドになるかもしれません。
しかし高い・・・(笑)
EOS R の陰にかくれてしまった感のあるEOS Mシステムですが、9/21(2018.9.21)発売予定の EF-M32mm F1.4 STM が展示してありました。
APS-Cサイズセンサーのf1.4の標準レンズとなりますが、ファインダーを覗く限りボケも綺麗なようですし、描写性能も期待出来そうです。
個人的にはデザインが・・・
駆け足で会場を巡りましたが、EOS R はとても堅実なカメラだと感じました。
スペック上、飛びぬけて高性能な部分は少ないカメラですが、堅実で、良く出来たカメラという印象です。一眼レフに例えるとEOS5DMarkIVのセンサーを搭載した、EOS6DMarkIIくらいのイメージですね。
価格もフルサイズ一眼カメラとしてはリーズナブルだと感じます。
標準ズームの RF24-105mm F4L IS USM は、高性能を期待出来そうです。マウントアダプターで、既に、定評のあるEFレンズを使えるメリットも大きく、カメラの軽量化とEOS5DMarkIV並みの画質を期待しての購入は現時点でいい選択ではないかと感じました。