発売が待ち遠しいNikon のフルサイズミラーレス一眼カメラ Z7 ですが、昨日(2018.9.14)より、店頭にて先行展示をスタートしました。
早速展示機を持ち出し、短い時間ですが、実写できましたのでレポートしたいと思います。
店頭展示用の機材の為、あまり長い時間持ち出す事は出来ず、1時間ほど大慌てで撮影しました。
最初に感じたのは、カメラに対する違和感がほとんど無い事です。
グリップは握り易く、各ダイヤルの配置や動作の硬さなど、いずれも自然で「今までどおり」の感覚で使う事が出来ました。カメラに慣れている時間は無かったので、これはとてもありがたかったです。
Nikonで初めてのフルサイズミラーレスという事で、操作感の違いなど少し心配でしたが、これなら一眼レフから切り替えても違和感なく使えそうです。
個人的に特に気に入ったのはフォーカスポイントの移動に使うジョイスティックです。
撮影に際して、フォーカスポイントの移動は、シャッターボタンに次いで多く使う機能なので、この部分の操作感は重要です。
デザインにこれといって特徴があるわけではないのですが、「位置」「滑り止め」「動作」の3つがバランス良く、特に「斜め」にフォーカスポイントを移動させる動きがスムーズに出来、位置決めがし易かったです。
今までの一眼レフと違うのは、巻き上げのモードダイアルが排され、ボタン+ダイヤルになっている事です。
すぐに慣れると思いますが、変更の意図が読みずらいところです。今までどおりでも良かったのでは?
東京駅の特徴的な丸屋根は、意匠を凝らした装飾が綺麗で、フォトジェニックです。
人通りが多い為、撮影に時間をかけたくないシチュエーションですが、Z7のAFは素早くスムーズに合焦、ストレス無く撮影出来ました。
撮影時は雨が降りそうな曇り空でした。
あえて曇った空を大きく入れてみました。雲のディテール、諧調など、さすがの描写性能です。空と人工物の明暗差も上手く描写されています。
このような、下からあおるような撮影でも、ミラーレス機はモニターがあるので便利です。
ちょっと気になったのは、ビューファインダーが出っ張っている為、モニターを下部だけ引っぱり上げると、ビューファインダーでモニターが一部隠れてしまう・・・と思ったら、ビューファインダーで隠れない様にモニターが手前に引き出せるようになっていました。
さすがNikon、こういった細かいところにも死角なしです!
道端に不思議なクマのオブジェが・・・目が怖いです。
このカットはマウントアダプターFTZを装着「AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G」で撮りました。
正直言って、スナップ撮影程度なら、マウントアダプターFTZ装着によるAFの違和感は全くと言っていいほど感じられませんでした。専用レンズと同じ、という事は無いと思いますが、違いが問題になって来るのはもっとシビアな撮影の時でしょう。
撮影中アダプターを意識する事はありませんでした。
ウィンドウショッピングならぬ、ウィンドウシューティング(笑)。
柔らかい光のまわりも忠実に再現されており「Nikon史上最高画質」の触れ込みに偽り無しだと感じました。AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G のボケも綺麗です。
このカットは、ガラスに描かれた文字の間から奥の被写体にフォーカスを抜かなければなりませんでしたが、AFポイントが精密な為、思った通りにピントを合わせる事が出来ました。
こんな時、思った場所にスムースにフォーカスポイントを移動出来るジョイスティックが重宝します。
東京駅の天井を下からあおって撮影しました。
上を見上げる無理な態勢で1/25秒のスローシャッターを切っていますが(モニターを使えば良かった・・・)、手振れはありませんでした。
このカットのレンズはZマウントシステムの専用レンズ「NIKKOR Z 24-70mm f/4 S」を使用しました。専用設計の為、コンパクトで高性能なレンズです。
少し拡大してみます。
凄い!
解像力の高さは勿論、白い鳥のレリーフにのまるみや階調がしっかり残っているのは凄いです。
ハトよけでしょうか?網が張ってあるのに、拡大して初めて気付きました(笑)
今回、撮影時間は約1時間、70カット程撮りました。
バッテリーはフル充電して撮影をスタートしましたが、終了時のバッテリー残量は82%ほどでした。
撮影前に、メディアの初期化や細かい設定を行いましたし、ファインダー、モニターをランダムに使い分けましたのでなんとも言えませんが、フル充電からの撮影可能枚数は、メーカーカタログ値どおりか、ちょっと多く撮れるくらいのようです。
意外と沢山とれるのでは?と過剰に期待してしまっていたので、ちょっと残念です。
1時間程使用しただけですが、とても育ちのいいカメラだと感じました。
ファインダー、モニター、グリップ、操作系など基本的な部分はさすが、プロユーザーを相手にして来たメーカーだけあって良く出来ていると感じます。
作りも高級機らしくしっかりしたものです。特にNikonユーザーには受け入れやすいカメラではないでしょうか。
先進的な機能はあまりないカメラですが、一つ一つの作りはしっかりたもので、是非手に取って体感していただきたいカメラです!