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2018.05.24
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Panasonic (パナソニック) LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S. レビュー

Panasonic (パナソニック) LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S. のレビューです。

 

Panasonicのf値 2.8-4 のシリーズは、高性能、コンパクト、作りもLeicaのネームが入るだけあってとても良く、人気のシリーズです。

 

今回はその「F値 2.8-4」シリーズの望遠ズームのレビューをお届けします。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真①

 

これで、f値 2.8-4のシリーズも、8-18mm、12-60mm、50-200mmと、広角から望遠までが出そろった事になります。

 

35mm判換算で、16mm~400mmまでの焦点域を3本のレンズでカバー出来る事になり、いずれも高性能である事から、シリーズで揃えるユーザーの方も多いようです。

 

又、そのスムーズな操作感や、Dual.IS.2の強力な手振れ補正のおかげで、動画ユーザーにも高い評価を得ているレンズです。

 

重量

高性能なレンズはとかく大きく、重くなってしまいます。これはコンパクトさを売りにしているマイクロフォーサーズでも同じです。

 

しかし、Panasonic (パナソニック) LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.の重さはわずか655g。F値 2.8-4シリーズを3本全て揃えても重量はなんと!

 

1290g!!!
((8-18mm(315g)、12-60mm(320g)、50-200mm(655g))

 

このレンズシリーズは、明るさをf2.8-4とすることで、高性能さと重さのバランスが非常にいいレンズシリーズとなっています。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真②

 

一眼レフ用のレンズだったら、f2.8の望遠ズーム一本でこの重量を超えるんではないでしょうか?

 

軽量でありながら「高級、コンパクト」な作りは、「Leica DG」の名に恥じない、精巧で高級感のあるデザイン、作りとなっています。安価なレンズにありがちな、ズームやフォーカスがギクシャクしてしまうような事もありません。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真③

 

実写レビュー

今回は望遠レンズのテストという事で、久しぶりに、電車を撮りに行きました。

 

場所は八王子~高崎を結ぶ「八高線」が、多摩川を超えるのに渡る「多摩川橋梁」です。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真④
Panasonic GH5 焦点距離:200mm 1/500 f7.1 ISO640 露出補正±0
 

この鉄橋は、橋の日野市側から歩いて10分程の場所に、少し俯瞰して撮れる場所があります。明るいうちは、そこで撮りました。

 

今回、動画の撮影もあった為、カメラはGH5を選択しました。写真はG9 Proで、動画はGH5Sで撮るのが、現在のPanasonicの最高性能だと思うのですが、両方を一台で撮るならGH5がベストだと思います。

 

Panasonicで電車を撮る時にいつも感じるのは、そのAFの追随性能の凄さです。AFモードはAF-C、AFエリアはカスタムマルチAFに設定して、電車の顔の部分を追いかけるようにして撮影していれば、ほぼピントについての心配はしなくて済んでしまいます。

 

私のような初心者鉄道カメラマンにも優しいカメラです。

 
LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑤
Panaonic GH5 焦点距離:116mm 1/500 f4 ISO200 露出補正±0
 

10分ほど歩いて、橋梁の日野市側に来ました。

 

多摩川橋梁は、西側に架線の支柱が建っています。今回、撮影は夕刻に行ったのですが、車体に光の当たる側に支柱が来てしまう為、車両を綺麗に撮るなら、支柱の無い東側から光があたる午前中の方がいいかもしれません。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑥

 

上の写真からの拡大イメージです。

 

列車のパーツの質感など、非常にシャープに描写されています。これだけ見ると、もっとセンサーサイズの大きいカメラで撮影された写真のように見えます。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑦
Panaonic GH5 焦点距離:200mm 1/500 f4 ISO640 露出補正±0
 

同じ場所から小宮駅側を向くと、大きなカーブを曲がって来る列車を撮影出来ますが、ここでも架線の支柱がちょっと邪魔です。

 

Panasonic GH5は12コマ/秒の超高速連写が可能な為、連写で撮っておいて、後から電車が架線の支柱にかからないカットを選べばいいので便利です。

 

Panasonic (パナソニック) LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.は4倍のズーム比がある為、一本で頑張ってみようと思い、今回はこのレンズしか持って来ませんでした。しかし、望遠ズーム一本ではやはり厳しく、12-60mmの標準ズームも持ってくれば良かったと、ちょっと後悔しました。

 

本格的に撮影するなら、F2.8-4のシリーズ全て欲しくなりすです。なにせ、3本持っても1290gですから!

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑨
Panaonic GH5 焦点距離:144mm 1/100 f5.6 ISO3200 露出補正±0
 

日没がせまり、夕日が車体にあたって綺麗です。

 

動画の撮影も併せて行う為に、カメラをビデオヘッド(Libec TH-X)に載せてあった為、流し撮りにチャレンジしました。実はDual.IS.2 を」ONにして撮影しています。三脚撮影時にDual.IS.2をONにするのは本来NGだと思いますが、上手く作動してくれました。

 

200mm側を使う時、ファインダーで画像を確認すると、三脚に乗っていてもかなりブレているので、VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.のDual.IS.2は手持ちならかなり強力な武器だと思います。35mm判換算400mmは伊達ではありません。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑩

 

上の写真からの拡大イメージです。

 

日暮れが迫り、マイクロフォーサーズには厳しい条件でした。先ほどの拡大イメージより、ややねむくなっているのは、ISO感度が3200になっているからです。それでも、金属の質感や、車体の文字など、細かい部分まで良く描写されており、レンズの素性の良さが感じられます。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑪
Panaonic GH5 焦点距離:50mm 1/80 f5.6 ISO3200 露出補正±0
 

架線の支柱の無い反対側から撮影。やっぱり光が足りません。午前中は別のレンズのテストだったのですが、撮影の順番を逆にすればよかったと後悔しました。

 

LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0写真⑫
Panaonic GH5 焦点距離:127mm 1/160 f3.7 ISO3200 露出補正±0
 

隣の多摩大橋まで20分程歩いて、夕暮れの多摩川橋梁を渡る八高線を撮影。

 

望遠側127mmでF値はf3.7、なんとかブレずに撮影出来ました。こういった撮影となると、F値がf4か5.6かの、ほんの一絞りの差が、画質に大きく影響されます。LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm/F2.8-4.0は、200mm側でもf4で撮影出来るのはとても助かります。

 

まとめ

非常に高性能な上、コンパクトで軽量。鉄道写真や、野鳥など、フィールドでアクティブに撮影を行うカメラマンには大きな武器になると思います。

 

又、F値2.8-4のシリーズ3本全て揃えても重量の合計は1290gというのも、様々なシチュエーションに対応しなければならないフィールドでは、大きなメリットとなるでしょう。

 

レンズを持っていなかったから撮れない、では、せっかく撮影に来たのに残念です。35mm換算で16mm~400mmを3本のズームレンズでカバー出来、全てのレンズが高性能で明るい、使い勝手のいいシリーズが完成したと思います。

 

Photo & Text by フジヤカメラ 北原


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