フジヤカメラ

 

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2017.04.14
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スタッフ高山のオレに試させろっ! 第49回「SIGMA (シグマ) 135mm F1.8 DG HSM Artで桜を撮りました ! 」 編

洗足池公園
f11 AE(1/400) -0.3 AWB ISO160
洗足池公園は、東京都大田区にあります。東急池上線・洗足池駅の目の前に広がり、ソメイヨシノなど200本の桜が植えられています。花見客もたくさん訪れ、とても賑やかでした。桜をメインに、手前にスワンボート、遠くに工事用クレーンを配しています。心地良いところでした。

 

今年のCP+でも展示され、大きな話題を呼んでいた シグマ135mm F1.8 DG HSM Artがいよいよ発売になりました。すでに「本日のフジヤ」でも取り上げていますが、こういう大きな望遠レンズは大好物です。早速、試し撮りしようと思いました。135mmというと、最近ではポートレートレンズとしても人気があります。でも、人物ではなく桜を撮りたかったのです。

 

ケースからレンズを取り出そうとするだけでも、その大きさがわかります。でかい ! ! 見るからにやってくれそうで、写欲を掻き立てられますよこれ ! フィルターサイズ82mm、重量は1,130gもあります。いかにも頑丈そうな鏡胴にはしっかりと、Aのロゴが入っています。優れた光学性能、豊かな表現力がコンセプトのArtシリーズの証です。さあこれで撮りに行くぞ。

 

と気合いは十分だったのですが、なんと取材日は雨。決めていた撮影地には5時半頃に着くと予定していましたが、これですっかりダメになってしまいました。別の日に再撮影することを決めたのですが、なんともタイミングが悪く、午後になったら晴れてきました。そうなれば、これはなんとか桜を撮ろう。そう思い、近所の公園へ。桜はほぼ満開の状態です。レンズをキヤノンEOS 5D Mark IIIに装着。早速撮り始めました。すぐに感じたのはキレの良さです。モニターで見るだけでも、しゃきっとした写りはすぐに解りました。これは凄そうだ、そう思うとすっかりシグマ 135mm F1.8 DG HSM Artの虜になってしまいました。短い時間ではあったけど、使っていてとても楽しかったですね。絞りを変えて撮影すると、同じ場所でも表現がガラッと異なります。ただ単にピントが合っている範囲が広くなったり狭くなったり、ということだけではなく、写真の醸し出す雰囲気そのものが大きく異なってきます。実際の現場と、撮ったあとに表示される世界が大きく異なるので、ボケを様々なパターンで試したくなります。

 

青空にピンクが映えます
f6.3 AE(1/400) ±0 AWB ISO100

 

青空にピンクが映えます。枝の伸び先を画面いっぱいに広げました。シグマ135mm F1.8 DG HSM Artには、軸上色収差を徹底的に取り除くため、SLD、FLDといった、二次スペクトルの補正能力の高い特殊低分散ガラスを採用しています。これによって、優れた描写を楽しむことができます。

 
桜の枝がしなって いるので、これをアクセントにしています
f2.2 AE(1/2000) +0.67 AWB ISO100
 

上下にボケを作り、真ん中の枝と桜を中心に構図を作りました。画面下にある桜の枝がしなっているので、これをアクセントにしています。ピントは画面中央やや右側にある、目立っている桜の花に合わせました。AFも素早いです。狙いを定め、シャッターを押すまで集中できました。

 

桜が画面いっぱいに咲いているシーンを表現
f2.8 AE(1/1250) +0.67 AWB ISO100

 

枝のみを入れて、桜が画面いっぱいに咲いているシーンを表現しました。背景に木を入れることで、画面にアクセントが加わるように感じます。ボケがいい演出をしてくれていて、桜が舞っているような雰囲気になりました。背景のボケと手前の桜が重なって、立体感を出せました。

 

池の水面をバック
f2 AE(1/3200) +0.67 AWB ISO100

 

池の水面をバック。みずみずしい感じが伝わるでしょうか。シグマ 135mm F1.8 DG HSM Artは、5,000万画素以上の超高画素デジタル一眼レフカメラにも対応する高い解像力を達成しています。絞り開放から周辺部まで、徹底的に全ての基準を見直しました。簡易防塵防滴仕様です。

 

大口径のF1.8で すから、ボケがとても美しいです
f1.8 AE(1/4000) +0.67 AWB ISO100

 

枝垂れ桜を背景に、たった1つだけ頑張って咲いていたのが目を惹きました。大口径のF1.8ですから、ボケがとても美しいです。今回は撮影時間が2時間ほど。かなり短かったのですが、公園内を散策しながらたくさんのシーンを見つけることができました。撮り歩きは楽しいです。

 

まるで蜂の巣のような形
f 1.8 AE(1/2000) +0.67 AWB ISO100

 

まるで蜂の巣のような形をしていますね。下に向かって伸びているのがとても気になりました。タテヨコそれぞれ撮影しましたが、タテのほうがしっくりきました。背景のボケもピンクです。これだけ大きなボケですし、ポートレートやブライダルなどで、大きな威力を発揮しそうです。

 

開放、最短撮影距離付近での撮影
f1.8 AE(1/3200) -0.3 AWB ISO320

 

開放、最短撮影距離付近での撮影。ピントの合っているところのシャープさと、前後のボケの柔らかさが好みです。中央に配置した桜が浮き上がっているように見えます。ちょうどいい光が当たったのもラッキーでした。風がとても強く、弱まるのをひたすら待ってようやく撮れました。

 

桜が元気に飛び出していくイメージで撮影
f9 AE(1/80) +0.3 AWB ISO100

 

木を画面の右側に配し、桜が元気に飛び出していくイメージで撮影。絞ると、よりしっかりとした描写を見せてくれます。この写真を撮ったあたりでは、ちょうど花見の宴会があちこちで盛り上がっていて、皆さんとても楽しそうでした。その脇から、ちょいとお邪魔して撮りました。

 

開放での撮影
f1.8 AE(1/800) +2 AWB ISO320

 

これまた開放での撮影。ふんわりと、幻想的な雰囲気になりました。これも風との戦いでして、何度かシャッターを切ってようやく撮れたカットです。ファインダーを覗いてこのシーンを見つけたときには、絶対撮りたい ! と思いました。さすがArtレンズ。期待に応えてくれます。

 

EOS5DMarkIII+ 135mm F1.8 DG HSM Art

 

シグマ135mm F1.8 DG HSM Artを、キヤノンEOS5DMarkIIIに装着したところ。ポートレートに最適、ということですが、動物園でもいつか使ってみたいですね。場所の選択は必要だと思いますが、背景に気を使っている掛川花鳥園でこのレンズを使ったら楽しいだろうなぁ。想像するだけでワクワクしてしまいます。

 

初見ではシグマ135mm F1.8 DG HSM Artがとても大きく感じましたが、実際に装着してみるとあら不思議。意外にも、バッテリーグリップの必要性をあまり感じなかったんですね。使ったEOS 5D Mark IIIでは、自然にカメラとレンズを掌でしっかり支えるホールディングになりました。安定感も良かったです。開放で撮影すると、ボケがふんわりとした印象を与えてくれます。それでいて、絞っていけばシグマらしい解像力の高い写真をもちろん得られます。高いコントラストも素晴らしいなぁ。使っていて楽しいし、持っていればステイタスにもなる、そんな1本。ポートレート用としてだけではなく、風景撮りでも楽しいです。それにしてもいいレンズですね。ううむ、欲しいです。

 

■撮影場所

洗足池公園

http://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/park/senzokuike.html (2017年4月7日取材)

※撮影はJpeg、手持ちで行っています。ピクチャースタイルは風景、スタンダードに設定。

Photo & Text by 高山景司

 

>>> SIGMA (シグマ) 135mm F1.8 DG HSM Art


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