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2017.03.28
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スタッフ高山のオレに試させろっ! 第48回「Canon (キヤノン) EF24-105mm F4L IS II USMを使って、ネコを撮ってきたのニャ ! 」 編

猫は漁師にと っては大漁の守護神
f16 AE(1/160) -0.3 AWB ISO400 焦点距離60mm
田代島は宮城県・石巻港から約15km南東に位置しています。人口は90人ほど。猫は漁師にとっては大漁の守護神なのです。そのため、島内には「猫神社」も建立されています。ネコたちがたくさん集まる場所はいくつかあって、ここではネコ会議中 ? 様子を撮らせてもらいました。

 

キヤノンEF24-105mm F4L IS II USMは、昨年発売されたキヤノンの標準ズームレンズです。2005年に発売されたEF24-105mm F4L IS USMを、11年ぶりにリニューアルしました。非球面レンズを4枚、大きな反射防止効果のある特殊コーティングを採用するなど、カメラの画質向上に合わせた仕様に変更されています。新しくなった「定番の標準ズーム」の使い心地はどんなものでしょう。宮城県石巻市にある猫の島「田代島」に渡り、持ち歩いてネコを撮りました。

 

外観はスリムになった印象がとても強いです。パッと見てすぐにわかるのは、フードの形がやや小さくなったこと。でも、ずっしりした感じは変わりません。各部のスペックを従来機種と比べてみましょう。レンズ構成は13群18枚から12群17枚へと変わりました。絞り羽根の枚数は8枚から10枚に。最大径は83.5mmと同じですが、長さは107mmだったのが118mmになり、少し長くなっています。重さは125g増えて790g。手ブレ補正も約3段分から約4段分に上がりました。カメラはEOS 5D Mark IIIです。島ではたくさんの猫たちと、出会うことができました。

 

お手入れ中
f5.6 AE(1/1600) -0.3 AWB ISO400 焦点距離105mm

 

お手入れ中のところを、舌が見えるタイミングで狙ってみました。後ろに黒いポールがあったので、ネコさんの体で隠しています。色とコントラストがとても好みな雰囲気です。ピントは手前の目元に合わせました。EF24-105mm F4L II USMの実力の高さを、感じることができました。

 

テーブルの上で寝ていたネコさんを発見
f8 AE(1/1250) -0.3 AWB ISO400 焦点距離70mm

 

テーブルの上で寝ていたネコさんを発見。背景には島や海を入れられるシチュエーションでしたが、このテーブルの左側には荷物が置かれていました。角度を変えてくれないかな、などと思ってしばらく待っていましたが、お休みの邪魔はできないのでそのまま撮影したものです。

 

奥へと続く道の前、ど真ん中に座っていたこちらのネコさん。
f8 AE(1/640) +0.3 AWB ISO400 焦点距離 80mm

 

奥へと続く道の前、ど真ん中に座っていたこちらのネコさん。「ワタシを倒さないと、この先には行けないよ。」 ゲームだったら、そんなことを言われてしまいそうです。やや不気味な雰囲気が漂っていたので、道を中心の構図にしました。モノクロで撮ると、さらに味が出そうですね。

 

お手入れに余念がないクロネコさん
f6.3 AE(1/500) -0.3 AWB ISO400 焦点距離 97mm

 

こちらもお手入れに余念がないクロネコさん。ピンと伸ばしているのは足 ? 腕 ? 肉球がハッキリと見えました。EF24-105mm F4L IS II USMには、掃除のしやすいフッ素コーティングに加え、「Air Sphere Coating」も採用されました。垂直に入る光の反射防止に効果があります。

 

哀愁漂う( ? )後ろ姿を。
f6.3 AE(1/640) +0.3 AWB ISO400 焦点距離 35mm

 

哀愁漂う( ? )後ろ姿を。今回の取材はあまりにも楽しかったので、ついつい「試す」のを忘れてしまい、素で撮ってしまいました。そのため、広角側であまり撮っていません。なんとも申し訳ないといいますか、情けないのニャ。しかし、ネコさんたちから学ばせてもらうことも多かったのです。

 

キレイな花が1つだけ、大きく咲いていました。
f 8 AE(1/250) ±0 AWB ISO400 焦点距離 105mm

 

キレイな花が1つだけ、大きく咲いていました。やってきたこのネコさん、「ここで撮るといいのニャ ! 」とばかりに、正面を向いて座ってくれました。というわけで記念のショットです。タテ位置で撮影する際も、重さはあまり気になりません。しっかりホールディングできます。

 

開放、最短撮影距離付近での撮影
f4 AE(1/1600) ±0 AWB ISO400 焦点距離 95mm

 

開放、最短撮影距離付近での撮影。ピントの合っているところはシャープに、それ以外のところはふんわりとボケます。今回は「ネコのいる風景」が好みだということが如実に出た撮影でした。しかも、単独で撮ったカットが圧倒的に多かったですね。これは次回の課題になりそうです。

 

港の近くでは、漁船などを背景に入れた写真が撮れます。
f8 AE(1/640) ±0 AWB ISO400 焦点距離 78mm

 

港の近くでは、漁船などを背景に入れた写真が撮れます。せっかくなので、周囲の山々も入れ込みました。漁師さんの道具に、ピッタリ溶け込んでいます。田代島ならでは、といえますね。この状況ですともう少し寄ってもいいところですが、起こしたら申し訳ないと思ったのです。

 

出港の時間
f8 AE(1/1000) ±0 AWB ISO400 焦点距離85mm

 

出港の時間になりました。乗船場所に行くと、ネコさんが。見送ってくれたのでしょうか。でも疲れて寝ちゃってますね。そんなとき、西陽が差し込みました。震災から6年が経過して、田代島の復興も着々と進んでいます。いずれはこの風景も変わることでしょう。また来るからね。

 

9時出港の船に乗り、1時間ほど揺られて田代島に到着。15時半の便に乗って帰るまで、島のあちこちの場所で猫の写真を撮ることができました。ずっと首からカメラを提げていましたが、苦痛になるほどの重さは感じませんでした。歩いているだけで、そこかしこからトコトコと猫たちがやってきます。のんびりしているので、AFで追っかけても瞬時にピントが合います。追従モードでなくても十分に対応できました。さすがに軽快というわけにはいきませんが、人差し指を支点にすると、親指と中指でしっかりとズームリングを回せます。指標の数字は24、35、50、70、85、105の6つ。新たに「85」が加わりました。リングの動きもスムーズです。

 

Canon EF24-105mm F4L IS II USM

 

キヤノンEOS 5D Mark IIIに装着したところ。よく似合っています。Mark ?では標準レンズキットになりますが、Mark IIIでも大きな戦力になってくれるでしょう。買い替える意味のある、モデルチェンジだと思います。持ったときのバランスもよくて、使い心地に満足できました。

 

初代のEF24-105mmF4L IS USMも、Lレンズに相応しいクリアーな描写が自慢でした。それはEF24-105mm F4L IS II USMにも当然受け継がれています。加えて、カメラ性能の進化に伴ったリニューアルを感じることができました。初代よりもくっきり、ハッキリした、メリハリのある写りを見せてくれます。ピントの合ったところの「バシッ ! 」というイメージの強さは、よりわかりやすくなっていました。カメラを買い替えてグレードアップさせたなら、レンズもそれに応じたものにする必要がある、ということですね。ある意味ではとても理にかなったモデルチェンジといえます。高画素時代のスタンダードレンズとして、きっと結果を出してくれるでしょう。決して安いとはいえない価格ですが、高い満足感を得られるレンズの1つです。

 

■撮影場所

田代島 http://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10053500/0050/3639/3639.html (2017年3月12日取材)

 

Photo & Text by 高山景司

※撮影はJpeg、手持ちで行っています。ピクチャースタイルは風景に設定。

 

>>> Canon (キヤノン) EF24-105mm F4L IS II USM


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